LAMENTO 8
2011年 09月 26日
「ペア、か。嫌だな」
実技試験の日に休んだのは自分自身のせいだ。とはいっても、出会った奴全員が友人といえるほど社交的ではない。
「各個人でみりゃいいのに。いったい何をさせる気だ」
準備室ではなく指定された訓練場へ向かう。
訓練場の扉を開くとそこには既に数人の教師の姿がある。どうやら俺たち“アイン”とは別の学年も一緒に再試験をやるらしい。“ツヴァイ”と“ドライ”専属の教師たちの鋭い視線が向く。
「………」
無言のまま教師の間で視線でのやり取りが交わされる。
鋭く、そして冷めた眼差し。そんな幾つもの視線から逃れるように会釈をしてから“アイン”の教師の姿を捜す。
「――……いた」
とびきり苦手な人物がいた。
数人の教師陣の中でも一際目立つ風貌の男。竜種族の特徴である銀灰色の髪と深紅の瞳。だがそれは片方だけで、もう片方の瞳は眼帯で覆われている。幾何学模様が描かれた眼帯とそれと似た刺青が左腕に彫られている。
実技担当の……ヴォルフ先生、だよな
他人の名前を憶えることが苦手な自分でも、憶えていた名前。
一際厳しい講義とその奇怪な容姿から噂の的となっている教師がそこには立っていた。
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# by zero-zerosijima | 2011-09-26 02:16 | LAMENTO

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